皆さん、こんにちは。カンボジア自転車プロジェクトの安田です。今日は12月11日。カンボジア訪問の2日目です。本日の活動の様子(それ以外も色々と・・・)をお伝えしたいと思います。
ここでいつものご留意事項が1つ。毎年のことなのですがこのカンボジア訪問は渡航費用・滞在費は安田の完全自費で行っております。
皆様からご協力いただいたご支援金は自転車や修理クラブ用の工具や交換パーツの購入、寄贈セレモニー等の実施費用、クラウドファンディング手数料と返礼品などの準備・発送にかかる活動運営費などに使用させて頂いております。
だから、『おいらたちの金で何遊んどるねん!』って怒らないでください。よろしくお願いします。
動き出す前の朝活ルーティーン!!
今回のカンボジア訪問では毎朝その日のスケジュールをYoutube生配信。でもその前に・・・洗濯です。なんだか去年より暑い・・・油断していると洗濯物が発酵しそうです。携帯用洗濯洗剤持ってきましたのでシャワールームでごしごし。手前上の黒い物体はウルトラ速乾性のタオルです。ゲストハウスとかに泊まるときの必需品。
そして、洗濯がひと段落したのでYoutube生配信。皆さん、安田を元気づけるために、是非とも「いいね」ボタンとチャンネル登録をお願いいたします!!
VIDEO
動画の中でもご紹介しておりますが本日の必ずやらないといけないミッションは以下の通り。
EDFカンボジアのメンバーと打ち合わせ
返礼品用のコーヒー豆、クロマーの購入
滞在中に使いまくる大容量データのSIMの入手
比較的ゆっくり過ごせそうです。
いざ、EDFカンボジアへ!!
ジョンには9時に迎えにきてと事前にお願いしていましたので集合バッチリ。早速EDFカンボジアの事務所に向かうことにしました。
ちなみにEDFカンボジアは7月に新オフィスに移転したとのこと。少し狭くなったけど立地、ビルのサービスなど様々な点で優れているそう。予め住所を教えてもらっていたのですんなり・・・いえ、間違えました。建物が「Building LSI Business School」なのですが、安田は少し手前の「School」と勘違い。すみません・・・
こちらのビルの中です。オフィスビル機能とビジネス学校が併設された建物のようです。そして皆さんと再会。
安田持参の自撮り棒でパシャリ!!便利なもの持ってるねって笑われちゃいました~。少しピンボケですね。ごめんなさい。
打ち合わせの内容
打ち合わせの内容は以下の通りです。
1.安田の持参物について
自転車プレートのセット。学校ごと、郡ごとに分けてあり袋にラベルシールを貼っていることを説明。あと自転車クラブのプレートは5枚ずつパッケージになっており、梱包の上から封入されているプレートのナンバーをマジックで書いていることなどを説明。
2.ありがとうメッセージビデオ
今回、安田の滞在後にもパーツ補給が行われるため、どの学校にどの番号のプレートを設置するかわかる一覧表を提供。ありがとうメッセージビデオでお名前をお呼びするときの発音の音声ファイルをテレグラム(日本で言うFacebookメッセンジャーやLINEのようなもの)で事前に送信し対応関係を確認しました。
3.写真の取り方
資料に写真を掲載して被写体をなるべく大きくとって、可能な限りプレートの文字が読めるようにしてとお願いしました。これは毎年同じことをお願いしているのですが、繰り返しお願いすることがとっても大切。
4.ありがとうメッセージビデオの撮り方
大人でも発音が難しい日本名。子どもたちは失敗の連続。その失敗を抜き取り編集しまくると実はすごくわかりにくい動画になってしまうのです。失敗している姿も愛らしいので全部通しで撮影してそのまま送ってくださいとお願いしました。
5.同行者のこと
実は今回の旅。14日の夜から16日まで同行者がいらっしゃいます。その方々との合流方法と段取りについて説明。
6.この打ち合わせのあと
マーケットにコーヒー豆、クロマー、大容量SIMカードを買いに行くのを同行してほしいとお願いしました。
最後に明日の訪問地を確認。コンポンスプー州です。
コンポンスプー州のPhnom Srouch群です。プノンペンから比較的近い方。そこでセレモニーをして、自転車クラブを1つ立ち上げます。そのあと、2人の生徒さんのうちを訪問します。その後、北に向かってコンポンチュナン州のKampong Trolach群を訪問。パーツ補給を4か所して安田の奨学生を訪問。そしてプノンペンに帰ってくるという強行スケジュール。途中、 FMいずみおおつ さんの番組に登場予定です。日本時間の18時~19時の間です。インターネット環境があればどこからでもご拝聴いただけますので是非!!カンボジアから生電話出演です(*^-^*)
いざマーケットへ!!
打ち合わせ終了後、ジョンのトゥクトゥクに乗りこみマーケットへ。買い物にお付き合いいただくのは昨年と同じマブさんです。
途中、セレモニー等で使う道具の一部(おそらくセレモニーで貼りだす垂れ幕)を事前にシェムリアップの会場に送るということで宅配便屋さんに寄りました。こちら、昨年のバンコク往復のときに使った旅行・運送会社です。そういえばバンに乗っていた時ドライバーさんが営業所ごとに停まって荷物を受け渡ししていたのを思い出しました。
そしていつものコーヒー屋さんに到着。モンドルキリ産、パイリン産のそれぞれアラビカとロブスタ種。計4種類を10キロずつ計40キロ購入。行きは自転車プレートでパンパンの安田のカバンは帰りコーヒー豆でいっぱいになります(*^-^*)
なんせ大量購入。4人の店員さん総出で対応してくださいました。
おまけのコーヒー豆もくれましたが、それはマブさんにプレゼント。持って帰らないのは、帰りの荷物がMAX23キロ×2個なのでいっぱいいっぱいになるからです。
その後、クロマー、SIMカード、ついでにサンダルも購入しました。
SIMカード購入のとき、お金渡して、店員さんがSIMカードをセットし必要な設定をしてくれるのですが、マブさんが「ちょっと見せて。確認するから。」と暗号のような電話番号を発信して帰ってきたSMS(クメール語)を確認してくれました。そして、「データ量足りひんやん。もう一度確認してやりなおして(と、言っていると推測)」と店員さんにクレーム言ってました。安田単独だとごまかされていたかも・・・マブさん、ありがとう!!やっぱりついてきてくれてよかった!ちなみに6ドルのサンダルも3ドルまで交渉してくれました!!
買い物が終わった時点で安田はホテル。マブさんはオフィスへ。明日の再会を誓ってしばしお別れ。
お昼ご飯と青空散髪
ホテルへの帰り道。ジョンが「ここの店おいしいよ」と教えてくれたので、ホテルに荷物をおいたあと一緒に行くことになりました。
好きなオカズを選んで席につくと白ご飯と一緒に運ばれるシステム。注文したのは下の写真にある4品。左から時計回りに鶏の素揚げ、豚肉とゆで卵の煮込み、鶏の酸っぱいスープ、魚のタレ焼きです。おいしくいただいて満腹!!
そして、次にしたかったのが散髪。出発前に奥さんが「髪の毛切ったろうか?」と聞いてくれたのですが、久しぶりにカンボジアで切りたくなったのです。青空散髪屋さんで。ちなみに下の写真は2015年、初めてカンボジアを訪問したときの青空散髪屋さん。
※この日の様子はこちらのブログをご覧ください
そして、ジョンが連れて行ってくれた今回のお店はこちら。
お行儀悪く、カットしてもらっている最中に自撮り。ちなみにバリカンでだいたいを切りそろえ、ハサミで整え、裾はカミソリできれいにそろえてくれました。所要時間15分ぐらいでしょうか。値段は3ドル。ちなみに切った髪の毛は軽く払われるぐらいなので、ホテルに戻って汗を流しがてら・・・そして今日二回目の洗濯をしがてら洗い流しました。
20円クルーズ・・・そして・・・
ジョンのプノンペンの仮住まいに晩ご飯を食べに行く約束をしました。それまで3時間ほどあるので、散歩がてら20円クルーズに出かけることにしました。
こちら、メコン川の対岸まで人やバイク、車を渡す庶民の交通手段。人の搭乗料金は500リエル。1ドルが4000リエルなので日本円にして20円ぐらいです。往復40円。
船はトンレサップ川とメコン川の分岐点(合流点)を通ります。上の写真の左がトンレサップ川。右側がメコン川。北に向かっているのでメコン川をさかのぼるとラオス、中国まで続きます。すごくロマンがある。
そして、2つの川の合流は水の色にも表れています。トンレサップ川が茶色。メコン川が緑色なんです。ここで合わさってさらにメコン川を下るとベトナムを経て海に到達します。
そんなロマンチストなことを考えていると・・・ぎゅるぎゅるぎゅる・・・お腹が急に痛くなってきました。やばい・・・でも確かトイレあったはず。誰かが出入りするのを見かけたトイレらしきものが・・・
もう、まったなし。トイレであることを祈って中に入ってみました・・・
え・・・・穴が開いている。あっそうか・・・そして写真ではわかりませんが上部の茶色いホースからじゃんじゃん水が流れ続けています。だから用を足すと穴から落ちて流れていく仕組み。
「うまく落とさなきゃ・・・しくじるにしても手前やな。奥にしくじると穴に戻されへん市・・・」
そんなわけのわからないことを考えながら・・・急を要したのですぐにチャレンジ。
何とか間に合いました。和式なポーズのままほっと一息。
「あっ、紙ないやん。そっか。左手スタイルか。水はじゃんじゃん流れているし・・・」というわけでインド式でお尻をふきふき。
でもホースの水が生ぬるい。そして茶色く濁っている。
あとで外観を調べてみてわかったのが、どうやらポンプでメコン川の水をくみ上げているみたい。それが機関部分を通って温くなっているようでした。
そっか。メコン川に養分を与えつつ、メコン川の水でお尻をふきふきしたわけです。お尻から妙なものに感染しないことを願っています。
ジョンのプノンペンアパートへGo!!!!
18時に待ち合わせして、ジョンのプノンペンのアパートへお呼ばれしにいきました。ジョンはカンボジアのスベイリン州から出稼ぎで首都プノンペンに来ています。同じスベイリン州出身の親戚と同じエリアで部屋を借りてがんばっています。
超帰宅ラッシュの渋滞のなかすり抜けています。ジョンのトゥクトゥク運転テクニックにはいっつも感心させられてばっかり・・・と、思ってたらバイクから異音が・・・
あれ、チェーンないやん??と思ってたらチェーンが切れたみたい。
「あぁ、こんな時間、バイクの修理できるところ開いてないし無理やなぁ」
が、僕を含め普通の人の考え方。
皆さん(チャリダーを除く)は、切れた自転車のチェーンを自分でつなぐという発想お持ちでしょうか。しかもバイク。ジョンは限られた工具を応用しながらチェーンをつなぐ修理をしていました。たぶん初めてではない。安田は手元を明るく照らすぐらいしかできることはありませんでした。
ジョンのファミリーも駆けつけてくれて修理を手伝ってくれました。
自分の乗り物は自分で修理するもの。
安田の少し前の世代では当たり前のことだったような薄っすらとした記憶があります。
ジョンもすごいのですが、そうして修理して乗れるホンダのバイクもこれまたすごいと感動したしだいです。
でも結局修理は完全ではなく100m走るごとにチェーンが外れてしまう。そーっと走りながら少しずつ少しずつ。
ジョンのおうちで1年ぶりの再会をお祝いする宴会
ジョンが鴨の丸焼きを買ってくれて、誰かが鶏の丸焼きを買ってきて、誰かが牛の軟骨の煮込みを作って・・・宴はだんだんにぎやかになってきました。去年、ここで宴会したときはすごいスコールが降ってきたのを思い出しました。地方出身の人がプノンペンで出稼ぎ。そうした世帯のリアルな夕食(というよりはおもてなしの特別な夕食)を体験できるすごい体験。でも安田にとっては、そうした体験の有無はもう問題ではなくって、友だちのみんなと会える貴重な場所なのでした。
料理その1。左下がジョンが買ってくれた鴨肉。上は牛の軟骨の煮込み。
次はタニシ?とカニ。カニの爪や足は細いからそのままいけるかなとバリボリ食べてたらびっくりされました。カンボジアの民にびっくりされたらたぶん世界のどこでもいきていけます。ちなみにカニは沢蟹みたいな感じ。タニシも泥臭くなくって大丈夫でした。肝はみんな食べないので安田もリスク回避。
途中で、鶏を追加。こちらで5ドル。頭を先に食べようとしたら「他に足とか手羽とかあるやん!」という皆の反応。「日本では頭は落とされて無いねん。他は食べられるから」と伝えたら納得された様子。
そのあと登場した牛骨。まわりについた軟骨を食べるのですがもう原始人。みんなで写真撮りながら楽しみました。上の写真は右がジョン。中央がチャイヤです。チャイヤはジョンの義理息子。奥さんがジョンの娘にあたります。
その奥さんが最後に春雨スープを作ってくれました。暑いので各部屋の前の通路で飲んでいるのですが、少し部屋に上がらせてもらって奥さんと話をしました。ご主人のチャイヤはトゥクトゥクドライバー。奥さんは縫製工場で働いています。ちなみに子どもは娘さんが二人。共働きでは育てるのが大変なのでスベイリン州のジョンの実家で子どもたちは暮らしています。
そんな事情を話してもらっているなかで感じたことがあります。
チャイヤはちょくちょく実家に帰っていて子どもたちと会えるのだけれど、奥さんは全然帰れていない。
「寂しくない?」
そんなしょうもない質問はしません。奥さんの娘さんの自慢話を聞いていると、会えなくて寂しい気持ちがすごく伝わってきます。
「姉妹そろってかわいすぎる!!将来が楽しみやね!!」
そんな言葉で締めくくりました。ちなみにチャイヤの娘お二人。去年の訪問記にも登場しています。
こちら長女様。来年小学1年生。片道3キロなんだとか。
こちらが次女様。一緒に写っているオッサンがチャイヤです。奥さんもここにいたいだろうなぁ・・・と、思いつつ、チャイヤにそんなことは言いません。というかそれは価値観の押し付け。何も言わない。だから、その代わりに奥さんが喜ぶこと、なんか無いかなぁと・・・それがさっき出てきた春雨スープでした。本当においしかった。思ったら、「ちゅがにゅ(カンボジア語の『おいしい』)」を連呼。お世辞じゃなくて本当においしかった。安田が最初の一口を味わったあと、まわりの男子たちは定番のうま味調味料をテンコモリ投入。日本でやったら奥さんに殺されるやつ。
安田は投入前のやさしい味に「おいしい」と伝えたら本当にうれしそうでした。チャイヤをはじめジョンファミリーを支える女史のかなめです。どうかがんばってください。はやく2人の娘さんにお会い出来たらいいですね。
さぁ帰ろう!!
しこたまビールとおいしい料理を食べてそろそろお開き。ジョンが送っていくよといってくれたのですが「バイク大丈夫?」と思わず聞いてしまいました。「大丈夫」というので同乗してホテルまで送ってもらうことにしました。
そしてほどなくして、バイクは動かなくなりました。またチェーンが切れてしまった様子。ジョンは悔しそうでした。でも安田が明日の朝早いことも知ってくれているのでチャイヤと友達を呼び出してくれました。
安田は乗り換えてホテルへ。もちろんジョンや後半のトゥクトゥクの代金はお支払いいたしました。毎年カンボジアにいくうちに、「好意を善意と受け取って無償だろう」と思うのはやめにしました。もちろんジョンは鴨肉グリルをごちそうしてくれたし、トゥクトゥクの故障は想定外。安田が来たせいでお金のいることばっかり。奥さんは持病があって病院通い。彼が数年前に売った自動車。まだ買い戻せていません。そんなことが全部わかっているから、「ありがとう。これ・・・」ってちゃんとお支払い。状況がわかっているから。受け取らなくってもポケットの中や、ヘルメットの中などにねじ込む。善意の押し付けと思われても構いません。カンボジアでがんばってプノンペンで家族と離れて出稼ぎする彼らに本当に必要なものは何か。
最後までお読みいただいてありがとうございました!
明日から本当のカンボジア自転車プロジェクト訪問記がスタートです。明日の予定はまたYoutubeの生配信でお伝えしたいと思います。皆さん、最後までお読みいただいてありがとうございました。