カンボジア自転車プロジェクト2023 3日目 2023/12/12

皆さん、こんばんは。カンボジア自転車プロジェクトの安田です。今日は12月12日。カンボジア訪問の3日目です。カンボジアでの現地活動は今日から本番!!色々と行ってきましたので活動の様子をお伝えしたいと思います。

ここでいつものご留意事項が1つ。毎年のことなのですがこのカンボジア訪問は渡航費用・滞在費は安田の完全自費で行っております。
皆様からご協力いただいたご支援金は自転車や修理クラブ用の工具や交換パーツの購入、寄贈セレモニー等の実施費用、クラウドファンディング手数料と返礼品などの準備・発送にかかる活動運営費などに使用させて頂いております。
だから、『おいらたちの金で何遊んどるねん!』って怒らないでください。よろしくお願いします。

まずはスケジュール配信!!

集合は朝6時30分。なので5時ごろに起きてさっそくこの日のスケジュールを説明するYoutube生配信。(明日も5時30分ごろ。日本時間の7時30分ごろやると思います。)

どこ行ってきたの?

今日は2つの州で活動してきました。

拠点となっているのが首都のプノンペン。午前中は西側のコンポンスプー州にて自転車寄贈セレモニーと自転車修理クラブの設立。そしてお二人の生徒さんを家庭訪問。午後はそこから北上してコンポンチュナン州。4つの自転車クラブでパーツ補給を行い、安田が支援している奨学生2名と会いました。

それでは詳細をご報告いたします・・・の前に朝ごはんのご紹介。

コンポンスプー州プノンスローチ郡での活動

まずは自転車セレモニー

学校に到着すると校門の前で先生のお出迎え。記念撮影をしていざ中へ。

子どもたちが左右1列ずつになってお出迎えしてくれました。しかも歌と振り付けつきで。安田はビデオを片手にチェムリアップスオ(こんにちは)とか、スオスダイ(やぁ!)とか、ソクサバーイチアテー?(元気?)とか、ニャムバーイハウイ?(ご飯食べた?)とか声掛けながら歩いていました。歌を聴いていてだんだん目がうるんできます。「がんばってきてよかった!」と感動していました。
でも・・・歌が終わってビデオを確認すると録画ボタンが押されていない・・・・痛恨のミス・・・でも、撮影係のヴィリャックさんが一部だけ動画を撮ってくれていました。よかった!!ヴィリャックさんありがとう!!

そしてセレモニー会場に到着。自転車がきれいに並べてありました。この会場では50台の自転車がプレゼントされます。

そしていよいよセレモニースタート。Youtubeライブでの生配信にもチャレンジしました。電波が薄いとダメなんですが・・・何とか・・・というより完璧??にいけてしまいました。

動画、45分もあります。それは安田以外の大人の話が長かったせいです・・・

先生の司会でセレモニーがスタート。子どもたちも集まって座っています。

まずは歌の斉唱です。全員起立です。

そのあと、3人の生徒さんが感謝のメッセージを読み上げてくれました。真ん中の子がこの学校で一番成績がいいのだとか。そして両脇が2位、3位の子なのだとか。チャンディさんの話では成績Aを取る生徒の8割が女子なんだとか。男子ももっと勉強がんばらないとダメだと言っていました。

そして、安田の挨拶スピーチ。

内容は以下の通りです。

  • 2015年に初めてカンボジアを訪れて自転車の必要性を感じた
  • EDFカンボジアと一緒になって自転車プロジェクトを始めた。
  • 今年は200名を超える人が協力してくれた。ビデオを撮っているので、ビデオカメラに向かって拍手してくださいとお願い。
    ※全部を見ている時間の無い方、この拍手シーンの手前からどうぞ。以下のリンクです。
    https://www.youtube.com/live/hu5yUJp7E0c?si=6k6h3kZ_m3bneWGG&t=1100
  • 今年は305台の自転車を寄贈し、3か所の自転車クラブの設立、35のクラブにパーツ補給ができること。
  • 配布物(自転車プレート、固定用ワイヤー、軍手、マニュアル)の説明。特にプレートの裏側の注意事項をしっかり読んでほしいことも付け加えました。
  • 自転車クラブを作る3つの目的(修理拠点、修理習得、自転車継承)の説明。
  • 最後に笑顔を大切にして学校生活を楽しんでくださいと締めくくりました。 

そしてチャンディさんのスピーチ。EDFカンボジアの活動内容の説明など。

そして、地区の教育長さんのスピーチ。教育の大切さ、EDFカンボジアや日本の皆さんへの感謝の気持ちなど。とても話が長かった・・・

最後は記念撮影して締めくくりです。さて、冒頭の写真では自転車プレートはついていませんでしたが、セレモニー終了後についている訳は、時間短縮のため男子生徒数名がセレモニー中に作業してくれました。ありがとうございます。

では、皆さんお待ちかね。自転車をもらってうれしそうな生徒さんたちの写真を数枚どうぞ。

そして返礼品の個別写真の撮影大会。安田は横で撮影された自転車プレートの番号をメモ。50台。1台の抜けも無く完了しました。

そして撮影を終えた子どもたちが帰っていきます。

こちらは遠方の学校から来ている子どもたちの自転車。トラックに積み上げて運びます。

次は自転車クラブの設立!!

今回セレモニーが行われたのはMOHASANG中学校です。ここの生徒さんだけは残ってもらって引き続き自転車修理クラブの設立です。

こちらはご協力者のお名前をお呼びして感謝の気持ちを伝える「ありがとうメッセージビデオ」の撮影シーンです。

そのあとは自転車修理マニュアルを見ながら修理方法の説明。青いシャツを着ているのは学校の先生です。

説明会も無事終了して、この学校での工程はすべて終了。子どもたちも帰っていきました。 

家庭訪問です!

次は家庭訪問。自転車をもらった生徒さんのうち2名の家庭を訪問します。

ボーン・ソゥちゃん

まず1件目はボーン・ソゥちゃん。新中学3年生で14歳です。本来なら自転車が必要になる中学1年生を中心に自転車をプレゼントしているのですが、ソゥちゃんは医者を目指してて遠い高校にも通えるためにということで選出されました。

お父さんは建設現場の作業員。安定しない仕事なんだとか。お母さんは清掃員の仕事をしていましたが現在失業中。年齢のこともあって仕事が見つからないのだそう。
ソゥちゃんにはお兄さんが二人いました。長兄は中学2年生のときに中退して今は働いているのだそうな。そして次兄の方が血液の病気にかかって亡くなってしまったそうです。

ソゥちゃんにお医者さんになりたい理由を聞いたときは「村の人たちを助けたいから」と言っていましたがもしかしたらお兄さんのこともあるのかも。悲しいことを思い出させてしまってごめんなさい。

ンナェト・バーラヴィット君

なんど聞き返してもちゃんと発音ができない、日本人にとっては難しい名前のバーラヴィット君。

彼は12歳で中学1年生です。好きな科目は数学で将来は小学校の先生になりたいそうです。

ご家族は建設作業員のお父さん。工場で働いていたのに工場が無くなってしまった失業中のお母さんとの3人家族です。

今回のお二人の家庭訪問での共通点はお父さんが建設作業員でお母さんが失業中でした。建設作業員とは建設会社の社員さんということではなく、仕事があるときだけ呼ばれる日雇い労働者ということでした。

以上で、コンポンスプー州での活動は終了。午後の活動エリアとなるコンポンチュナン州に移動しました。

そういえば、プノンペンとコンポンスプー州を結ぶ国道4号線。途中から高速道路ができていました。カンボジアで初だそうです。とっても快適。快適なんですけど、国道4号線沿いの賑わいは減っていくんだろうなぁとちょっと寂しくなりました。

午後はコンポンチュナン州で活動!!

コンポンチュナン州に向かう途中、ウドンの町で昼食。カンボジアの昼食はおかずを何品か注文してシェアしながらご飯を食べるというもの。ブロッコリーと豚肉の炒め物と鶏の酸っぱいスープを頼んでくれました。

パーツ補給4件

コンポンチュナン州のコンポントララッチ郡には4つの自転車クラブがあります。それらの自転車クラブにパーツ補給をしました。4つのうち3つは自転車プロジェクト元年の2016年にできたクラブで安田もとってもなじみ深い。そしてもう1つは翌2017年にできたクラブです。

写真はすべて「ありがとうメッセージビデオ」を撮影している最中のものです。たくさん子どもたちが集まってくれました。そして元気な声!!こちらまで元気が出てきます。 

奨学生と再会

安田が奨学金で支援している3人の生徒さんのうち、2人はこの地区に住んでいます。そのお二人に再会してきました。

ニエン・スレイ・フォスちゃん

彼女はフェリーと自転車で学校に通っています。今回はスケジュールが厳しかったので彼女の学校(上記の4つのクラブのうちの1つ)で会うことになりました。
※彼女のお家は昨年訪問しています。気になる方はこちらをご覧ください

いま中学3年生になったところ。成績は80人中43番目だとか。がんばってるみたいです。そして中学3年生になったときに必ず聞く質問。

「高校に行きたい?」

答えはもちろんイエス。

「高校の3年間もがんばって支援するから高校がんばりなよ!」と伝えました。

そして、「他にお願いとか質問ないですか?」と聞いてみたら・・・言いにくそうにしながら言ってくれました。

「英語の勉強のために塾に行きたい」のだとか。ちなみに「塾」というのは放課後学校の先生がアルバイトがてら行っている放課後授業のこと。意地悪な先生だと、放課後授業で教えたところばかり試験に出すんだとか・・・

「そうか、そうか、もっと勉強したいのか!!で、いくらするの?」

「月10ドル。年間120ドル。」

3秒ほど熟考して、「今120ドル渡せばいいですか?」と返事をして塾の支援もすることになりました。ただし、1つ条件を付けて。

「来年、また来るからそのときは英語で直に(いつもはチャンディさんのクメール語・英語通訳)お話ししましょう!!」と約束。

個人的にクリスマスプレゼントとして用意したポチ袋と一緒に120ドルも渡しました。

また支援が増えました。でも安田が仕事がんばればいいだけです。

リンナちゃん

そして安田にとって初めての、一人目の奨学生のリンナちゃん。

去年訪問した際には高校卒業してからおばあちゃんのお世話をしながら働いているという話でした。(当時のブログはこちら)そこからまさかまさかの色々あって、彼女は再び看護師になる夢を追いかけられています。というのも、安田帰国後、「おばあちゃんのお世話をしながら通える看護学校を見つけた。でもお金がない。支援してくれないか。」という依頼が昨年訪問時につながったSNSから届けられたのです。夢の続きであれば断る理由はありません。支援金額はちょっとビビるけど関係ありません。中学1年生のころからずっと関わっている彼女です。「もうお金が無いから無理です」なんてよう言えません。

という1年前の激動から今日まで。彼女は看護学校でしっかり学びつつ、カンボジアシステムなのでしょうか、すでにインターンでクリニックで働いています。

24時間体制の月~金で診療しているクリニックでインターンとして勤務。シフトは色々変わるみたいですけど、勤務中は3食食事付き。これで1か月100ドルのお給料をもらえるとのこと。彼女いわく、「勉強中だけど、勉強しながら収入が得られるので助かっている」とのことでした。「大変じゃないの?」と聞きましたけど、学校行く前の職場に比べたらとっても楽だと言っていました。「専門職の高給取り」。これが彼女がずっと追い求めていた夢です。そして貧困脱出。彼女の家族も応援してくれています。

インターンで働くようになって、注射と点滴はできるようになったとのこと。安田が熱中症で倒れたら点滴を彼女にしてもらいたい・・・というオッサンな発想も無くはないですが・・・

もうすぐ2年生(看護学校は3年制)になるので、もちろん2年生の学費もがんばって支援するよと伝えました。

そして、彼女に100ドルのお年玉袋を手渡しました。

「これはプレゼントじゃないよ。1年間お願いしたいことがあるから、これはあるいみその作業の給与みたいだと思ってください。」

と伝えました。彼女は困惑気味。きちんと丁寧に説明しました。

「看護師になりたいという夢の途中の君のカンボジアでの学校生活、私生活。たくさんの人が興味を持ってくれています。月に1回か2回ぐらいでいいので、学校生活や休日のことなどSNSのメッセージで写真と説明を送ってくれませんか?それを僕はブログやSNSで発信します。興味を持ってくれる人は多いと思うし、自転車の支援につながると思うんです。僕の自転車協力者を募る活動に協力してほしいんです。」

ちなみに彼女のスケジュールは前述の通り。そんな忙しいなか、できるのかな?とも思いますが、今年から彼女を支援対象でもありカンボジア自転車プロジェクトのパートナーとして捉えてお願いしてみました。彼女は快諾してくれました。月1か月2でブログに彼女の様子をお伝えできればと思っています。

ところで・・・

身長抜かれました。

これが2015年のときの写真。8年経ちました。彼女はいま21歳。立派なレディーに成長し、自分の夢を追い続けています。そんな彼女の人生の一部に関わることができて本当に良かったと思っています。

彼女に課されたミッション。その写真とレポートでブログを更新していきたいと思いますので皆さん楽しみにしててくださいね!!

さぁ帰ろう!!

これでこの日のミッションは終了。プノンペンに戻ります。

これは何をしている写真かといいますと、大阪府泉大津市のFMいずみおおつの番組にLINE通話で生出演している様子です。残念ながら電波状態があまり良くなく10分少しで切り上げてしまいましたがリアルで生の声をお届けすることができて良かったです。

そして晩ご飯、そしてナイトマーケット

1時間ほど早く終えることができましたので、プノンペンの帰宅ラッシュには巻き込まれる前にプノンペンに戻ってくることができました。到着時間は17時ごろ。肩と首が凝りまくっていて頭痛がするなか・・・マッサージのお店に行きたい・・・と思いつつブログ更新しなきゃと我慢。2時間ほどブログ記事を途中まで書いてジョンと夜ごはんを食べに行きました。

同席してくれたのはジョンの義理の息子のサー。サーといえば去年スヴェイリン州で真夜中満天の星空で魚とりに連れていって「トッケイ」の鳴き声を聞かせてくれた人。その時の様子のブログはこちら。

今年もカンボジア滞在の最終2日間。ジョンの実家のスヴェイリン州にお泊りすることになりました。そしてサーに「また夜の魚獲りにつれて行って」とお願いしました。またトッケイの鳴き声が聴けるのでしょうか。今から楽しみです!!

ところで晩ご飯で食べた写真を載せておきます。牛肉を焼いたもの、ピーナッツ、生野菜。  

 そしてこれが店主からサービスでいただいたトウモロコシのクリスピー揚げ。

こちらは蛙です。みんなあんまり食べないので安田一人でいただきました。

食事が終わったらホテルに帰るのですが、ジョンにお願いしてナイトマーケットに連れて行ってもらいました。何度か行ったことがあるジーンズの古着に行きたかったのです。(2015年が初。2019年にも行ったときの訪問記はこちらです

なんでジーンズを買いたかったかと言うと理由は2つ。

  1. 夏のダイエットでサイズダウンしたので
  2. 今日うっかり明日着ていくGパンを洗濯。乾く気配がないため・・・

足の短い安田にあうGパンを探すこと15分ぐらいでしょうか。2本で5ドルです!!

そして、マーケットでの買い物の間、ジョンのトゥクトゥクを停めさせてもらっていたところでもう1杯。

最後までご覧いただきありがとうございます

以上が3日目の活動記録です。明日13日から16日(土)までは遠くの活動のためプノンペンには戻らずの3泊4日。がんばっていきたいと思います!!

最後までご覧いただきありがとうございました!!

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