こんにちは。自転車プロジェクトの安田です。2日前の熱中症も回復しようやく本調子に戻って参りました。ご心配をおかけしてすみません。
さて、今日は自転車プロジェクト本番の2日目。今日の行程は以下の通りです。
- 朝食
- KBAL TOEK中学校に自転車クラブを設立
- 家庭訪問(1)
- 家庭訪問(2)
- 家庭訪問(3)
- お昼休憩
- APIVOAD中学校に自転車クラブを設立
- TEUK HAUT中学校の自転車クラブにパーツを補給
- CHEA SIM KAMPONG TRALACH中学校の自転車クラブにパーツを補給
それでははりきって参りましょう!!
朝食・・・その前に
まずは全員集合して朝食に。その前に90kmの自転車旅を共にした安田号2018を車に積もうとチャンディさんに話しかけたところ、「いや、もうプレゼントする予定の中学生がここに来てるよ」と一言。
「えっ?もしかして1時間ほど前からここのベンチに座ってたこの子?」
早く言ってくれれば色々指さし会話帳で話したりできたのに・・・まぁ仕方がありません。というわけで急きょ自転車寄贈の記念撮影です!
大事に乗ってください。こいつ本当によく走るいいチャリンコなんだよ~!!
チャンディさんに聞いてみると、ここから自宅までは18キロ離れているのだとか。自転車で飛ばして1時間ほどの距離です。これからそのまま学校に行くのだそう。いっぱい勉強してね!!!
というミニ寄贈式を終え安田号2018と涙のお別れをしたあとは朝食です。どこのお店に行くのかなぁと思っていたら、昨日Qちゃんと2次会をしたお店の隣です。
こちらが2次会をしたお店「Garden Restaurant」ゲストハウスも兼ねており、欧米系旅行者で賑わうお店です。
そしてこちらのその隣。正直Qちゃんとどっちにしようか迷ったんです。「PARIS」だし、口コミもこっちの方がいいし・・・でも夜のぞいたらお客さんいなかったんですよねぇ・・・「またの機会にしよう(そんな機会はあるのか?)」ということで先のお店を選んでいたので、朝食でここのレストランに連れてきてもらってQちゃんとニンマリしていました。
で、中に入っているとどうもパリ系ではなく中国系。でも朝ごはんは日常的なカンボジアの朝ごはんメニューでした。私が頼んだのは豚肉の入ったにゅう緬です。あっさり味でとってもおいしかったです!!
KBAL TOEK中学校に自転車クラブを設立
朝食を済ませ、2018年度4つ目の自転車クラブを設立するためにKBAL TOEK中学校へ。訪問してみるとちょうど授業中でした。
みんな何を勉強しているのかな・・と見ていたらどうも英語の授業みたいです。というわけで授業に飛び入り参加させていただきました(^^)
「誰か一緒に英語でお話ししませんか?」と尋ねてみるとすぐに手を挙げたこちらの女の子。さっそく英語でレッツコミュニケーション!!教科書をちらっと見ると中学1年か2年生ぐらいの内容だったので、名前、出身、年齢や好きな教科を尋ねたり答えたりの簡単なやりとりでした。
「英語を勉強すると、日本からきたこんなオッサンとも話ができるんや・・・」と他の子ども達の刺激になってくれるとうれしいですね!!
さて、授業の見学も終わり自転車クラブ設立時の名物、修理大会のスタートです。ブレーキが全部ごっそりなくなっている自転車やタイヤを交換しなければならない自転車など何台か持ってきてもらって皆で修理しました。
私も修理のお手伝い。こうやって軍手で指を差し込むと安全だし作業が速いんだよ~!
で、安田の悪いクセ。ちょっと修理を手伝ったあとは、また指さし会話帳でおしゃべりタイム。この本を持って「くにょむちょんぐりあんぴあさーくまえ(私はクメール語が勉強したい)」と言うとみんな興味を持ってくれます。名前や出身について自己紹介や質問の仕方を習いました(^^)
サボってばかりだと怒られるので修理に復帰。こちらは前輪のブレーキを直しているところです。ブレーキ効かないと危ないもんね。みんな安全運転してね!!
最後にみんなでありがとうメッセージのビデオ撮影をして終了です!!
家庭訪問(1)ソカー君(仮名)
自転車クラブ設立のあとは3件の家庭訪問です。まず最初はソカー君。中学1年生です。ちなみにカンボジアの学年歴は10月から。だから中学生になってまだ2カ月ということになります。
こちらのソカー君一家は11人家族。ご両親、おばあちゃん、そして8人の子ども達です。ソカー君はその長男坊です。ソカー君を含め計6人が学校に通っているとのこと。生活費に加えて教育費も結構かかりそうです。
小さな田んぼを借りて稲作をしていますが家族が食べる5カ月分ぐらいしか取れないのだそうです。お父さんはヤシ農場で働いているのだそうで、収入は1週間で25ドル。月に100ドルほどです。
なんせ大家族なので収入が全然足りません。まずは住むところが必要とのことでチャリティで離れの小さな小屋を建ててもらったそう。でも日中は暑くて中にいられないのだそうな。
これまでは自転車がなかったので片道2時間かけて徒歩で通学していたそうです。自転車がもらえたので通学時間は1時間もかかりません。空いた時間を勉強や弟妹たちのお世話で両親を助けてあげて下さい!!
そんなソカー君の得意科目は国語(クメール語)で、将来はクメール語の教師になりたいのだそうです!!がんばれソカー君!!
家庭訪問(2)ブンちゃん(仮名)
2軒目のお宅はブンちゃんのご家庭です。ブンちゃんは3姉妹のまんなか。13歳で中学1年生です。1つ上のお姉さんと小学5年生の妹がいます。お父さんは6年前に48歳の若さで病気で亡くなったそうです。
一家の大黒柱がいないのでブンちゃんも放課後や休日はアルバイト。今の時期はちょうど稲の刈り取りの時期。休日に一生懸命手伝うと2ドル~2.5ドルもらえるのだとか。もちろん放課後などは時間も短く少なめです。収穫時期以外は敷地内のバナナを売ったりしているのだとか。
そんな環境でがんばるブンちゃんはクラスで10番以内(44人クラス)に入るほど成績がいいのだとか。得意科目はクメール語で将来はやっぱり先生になりたいのだそうです。
自転車がこれまでありませんでしたので、友達が運転するバイクにガソリン代を払って乗せてもらっていたのだそう。毎日お願いしたいといけないし、都合が合わないときもあるのだそう。学校からここに来るまでの道はほぼ一本道なのですが15キロほど離れています。もちろん街灯なんかはありません。15キロ、しだいに暗くなってくる道をひたすら歩いて帰るというのは様々な危険が及びます。自転車で通えるようになると早く安全に帰れます。あいた時間はまたアルバイトにあてるのでしょうか。お母さんと3姉妹で仲良く暮らしてくださいね!!
そんなブンちゃんとの記念写真がどうして自転車じゃないかといいますと、昨日のセレモニーの会場からはかなり離れているので同じ中学生の子らはみなトラックに自転車を載せて帰ったそう。でも載せ方が悪かったみたいで自転車屋さんにお願いして修理してもらっているのだとか(^_^;) 早く直るといいね!!
ちなみに渡しているのは家庭訪問のお礼です。中身はお米とナンプラーがメインです。
家庭訪問(3)リーアちゃん(仮名)
2軒目のブンちゃんと仲良し同級生のリーアちゃん。おうちもすぐ近くです。
リーアちゃんは中学1年生で14歳。4姉妹の3番目です。一番上のお姉さんは18歳。小学校を卒業してすぐプノンペンに出て働いています。月に1度50ドルから100ドルを送ってくれるのだそうです。2番目は16歳のお兄ちゃん。こちらも小学校を出て働きだし今は農業のプラントで働いているのだそうです。一番下は妹で今小学4年生だそうです。
そんなリーアちゃんのご両親は9年前に離婚してお父さんがいません。養育費はもちろん、一切面倒をみようとしないのだとか。こんなパターン、カンボジアにはとてもたくさんあり、貧困に苦しむ家庭と大黒柱の不在は密接に関係しています。
リーアちゃんは成績は44人中20番目なんだとか。真ん中ぐらいですね。地理学が好きで、将来は地理の先生になりたいのだそうです。
※以前のブログでも紹介していますが、将来の希望の職業を聞くと半分以上が先生。残りがお医者さん、看護師さんと続きます。農業でがんばっても収入が増えないので農家になりたいと答える人は一人もいません。チャンディさんいわく、彼等が普段の生活で触れる大人の職業は個人商店以外では先生、お医者さん、看護師さんなのだそうです。
お昼休憩
さて、3件の家庭訪問を終え、お昼タイムです。
お昼のメニューはこちらの3品。パパイヤサラダとレンコン・豚肉の煮物、魚の干物と空芯菜のスープです。どちらもとってもおいしかったです(^^)
APIVOAD中学校に自転車クラブを設立
さて、お腹も満たされたことですし、今年度最後の自転車クラブの設立へAPIVOAD中学校に向かいました。到着は12時30分ごろ。午後の講義は1時から始まるということで待っていてくれた先生とおしゃべりタイム。
しかし・・・1時になっても誰も来ません・・・
チャンディさんが怒っています・・・
どうも今日の午後は休校なのだそうで・・・チャンディさんは昨日のセレモニーのときにも再度今日の訪問のことを伝えていて、休校のことなどは全く聞いていないとのことでした。
というわけで先生に昨日のセレモニーで自転車を寄贈した子ども達に連絡してもらい学校まで戻ってきてもらうことにしました。待つこと20分・・30分・・40分。次第に子どもたちが集まってきます。ごめんね。君たちはまったく悪くないんだよ。わざわざ戻ってきてくれてありがとう。
というわけで集まった面々でセルフィー!!
で、お礼のメッセージビデオの撮影をして完了。結局こちらの中学校では修理大会ができませんでした。残念!!
これで今年の自転車クラブの全5カ所の設立が完了しました!!最後はちょっと肩すかし気味でしたが、とにかく無事に終わって良かったです。そして次の行程は既存自転車クラブへの補給パーツの支給です。今日の残り、明日、明後日と計9か所をまわります!!
TEUK HAUT中学校の自転車クラブにパーツを補給
パーツの補給の1か所目は一昨年の自転車クラブNo1でした。
こんな感じで自転車クラブのプレートと今年の補給パーツプレートが並びます。なんだかとっても壮観!!!これって毎年増えていくと壁一面を埋め尽くしていくのかな・・・と思ったり。
こちらがパーツ補給された自転車クラブの工具セット。このオレンジの箱は2年前の設立時のものです。当時お渡ししたマニュアルなども中にきちんと保管されていました!
そして、ありがとうメッセージビデオの録画をして無事完了です!!
ところで・・・
ところで・・・昨日からご心配をおかけしております、行方不明の自転車プレート2枚ですが、なんとこの中学校にありました!!しかも「余り」としてではなく自転車に取り付けられた状態で。
「なんで?」と頭のなかがグルグル。
とすると昨日のセレモニーでは自転車が105台ではなく106台あったってこと?そして、この子は写真を撮らずに帰ったってことかな???
と謎は深まるばかりなのですが、とにかく見つかったのでその場で写真撮影。行方不明プレートはあと1枚。なんとか見つかりますように!!
CHEA SIM KAMPONG TRALACH中学校の自転車クラブにパーツを補給
本当は1つ前の中学校で今日の行程は終わりのはずだったのですが、少し時間が余っていましたので明日の1校目を訪問してしまうことになりました。
こちらの学校は昨年に自転車クラブが設立された中学校です。ユニオン環境の辻野さん、ありがとうございました!!
こちらには昨年プレゼントされた自転車の持ち主の生徒さんたちも表れて結構にぎやかな感じに(^^)
最後は補給されたパーツ部品を前にして全員でメッセージビデオの録画と記念撮影をして終わりました!!
これで今日の行程は終わり。そしてプノンペンに戻ってまいりました。
さようなら、Qちゃん!!
プノンペンに戻ってきましたが、Qちゃんはそのままカンボジアを去ります。飛行機までの時間がまだあったのでプノンペンでジョンを誘って飲もうということになりました。ジョンに電話すると「いま、実家に帰ってるんだ。明日の夕方戻るよ!!!」という返事・・・仕方がないので2人で懇親会。
私と同じくビールをこよなく愛するQちゃん。迷わず「ハッピーアワー」のお店へ。こちらのお店で2時間ほど語らいました。10日からの計3日間のカンボジアでの体験、Qちゃんは本当に喜んでくれました。
そして色々な意見・考えも教えてくれました。ずっと話にのぼっていたのはパーツ補給のこと。このまま自転車クラブの設立を続けるとパーツ補給が必要な箇所はどんどんうなぎ上りに。今回は9か所でしたが、新たに設立された自転車クラブの5カ所と合せると来年は14カ所となります。その翌年は19カ所。1か所5万円計算ですとそれだけで100万円近くになります。安田は気が付いているのですが解決策を出すのを後回しにしていたのです。そこをしっかり考えないといけないことを指摘してくれました。そして解決策のアイデアも添えて。日本に帰ってゆっくり考えたいと思います。もちろんQちゃんや他の皆さんからの意見も集めながら。今回のお礼のレターのなかに「どうしたらいいと思う?アンケート」を同封しようかと思案中です。
そして何より熱中症の安田を救ってくれたのもQちゃん。合流したら夜は一緒に誕生日祝いで飲もうなと約束していたのにへばってた安田のせいで全然盛り上がれませんでした。でもそんな出来事の方がずっと心に残る思い出・記憶になるような気もしています。
Qちゃん、ありがとうね。
そういえば、今朝、「なんでQちゃんなん?」とQちゃんに聴かれました。それはイニシャルなんかにするとばれるかもしれないし、読んでる人も誰だろう?って考えてしまう時間がもったいないので日本人のイニシャルではありえないアルファベットにしたのでした。ちなみにPちゃんとの2択で悩んだんですけど・・・
写真もQちゃんが写りこんでるものはすべて外しましたので、Qちゃんご安心を(^^)
さて、本日のブログもここいらで終わりです。最後まで読んでくださってありがとうございました。
また明日もがんばります!!!
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