訪問報告(11)帰国。皆さん、ありがとうございました!!

安田です。こんにちは。このブログは12月28日に書いております。今日は仕事納めなのですが、明日、明後日も仕事は続きそうです・・・いよいよカンボジア訪問記も今日が最後となりました。来年に宿題を残さないように今から報告させて頂きます。

img_20161226_054432 img_20161226_054442最終日26日は朝5時30分起き。昨日1時すぎに就寝し滞在時間は5時間足らず。シャワーも何も利用せずベッドだけでした。昨日若者でにぎわっていたリビングルームも当然誰もおらず、受付のお兄ちゃんだけが眠たそうにがんばっていました。

この壁画はそのリビングルームに描かれたものです。歯を磨きながらボーッと眺めていました。なかなか楽しい絵。

そして身仕度を終えて6時チェックアウト。台北中央駅の右側にある空港行バス乗り場を目指します・・・って近すぎるのですぐに到着。旅が終わるのが名残おしいんですかね。何か起こらないかなぁと期待しちゃってますね(^^;

img_20161226_060706これがバス乗り場にある自販機。125台湾ドル。小銭がたくさんあったので使おう~!とチャレンジするも何故か使えず・・・「営業中」のランプ、これ消えてるんですかねぇ・・・微妙。というわけで隣の窓口へ。ここは空港行バスの専用乗り場なので「ニーハオ!」といいながらお金を出せば切符がもらえます。

朝早いにもかかわらず結構並んでいました。観光客がほとんどのようでした。皆さん大きなスーツケースとお土産袋をかかえています。

10分ほど待ってバスが到着。一番前の席の窓際の席を確保して物思いにふけってました。

今回の旅はまずは大成功でした。何より皆さんから預かった大切な気持ちをきちんとお届けすることができたからです。そして何百もの子ども達の笑顔に出会うことができました。それはこれまでのブログで記載してきた通りです。本当に良かったです。

他にもバンコクで友と語り合ったり、奨学金の支援をしてるお嬢さんと再開できたり、ジョンの実家を訪れたり、台北で観光を楽しんだり。たくさんの出会いと出来事がありました。

これまでのブログでたくさんのことを書きましたが、書き漏れたことを少しだけ触れていきます。

■ムスリム街とベトナム
プノンペンからコンポンチュナンに向かう5号線沿いにはイスラム教徒の方たちの集落がたくさんあります。インドネシアやマレーシアではイスラム教徒の方が多数を占めるのですが、カンボジアは上座部仏教の国。イスラム教徒は少数派です。学校や会社、地域社会でやはり衝突が多いのだとか。「イスラム教徒とベトナムには悲しい歴史があるので、カンボジアに移動してきた」とチャンディさんが説明してくれました。私は全然知らなかったので「そうなの?」って感じでしたが、詳細な説明を理解できるほど私は語学が堪能ではないので・・・今、ネットで調べてもあまりよくわかりませんでした。宗教信仰が深くない安田は宗教上の主張の違いで衝突・戦争が起こるということがいまいちピンときませんが、自分の主義・主張が否定されるといやな気分になることはわかります。自分が心底信じてることに対して「そんなアホな!」と否定されるとその人のことが嫌いになるでしょう。だからお互いの違いを知りあって、違いを認め合うことが大事。人それぞれ。お互い様。そしてお陰様。この日本人的な良さを海外に広める方法は無いものでしょうか。

■オートバイ事故を目撃
コンポンチュナンからプノンペンに戻る途中。オートバイどうしの事故現場を見かけました。カンボジアのライダーはヘルメットをしない人も多いし、2人乗りは当たり前、3人乗り、子どもを間に2人はさんで4人乗りなんてのも見かけます。「危ないなぁ・・・」と思いつつ、チャンディさんから「事故も多い」という説明を聞きながらもどこか空言のような気がしていましたが、事故現場を見て現実に直面しました。1人の人が倒れています。やはりヘルメットをしていません。頭からおびただしい血を流しています。まったく動かない様子からしてもう亡くなっているのかもしれません。この人の帰りを待っている家族がどこかにいるでしょう。そのときに思い出した言葉は私の事務所に掲げている座右の銘「みな誰も誰かの大事な人ばかり」です。みんなそうなんです。だから目の前の人を大事にしないとだめだし。自分も大事にしなければなりません。みんなヘルメットするようになってほしいですね。だからプノンペンで空港に向かう途中、ジョンがヘルメットをしていたのは少し嬉しかったです。

■チャンディさんの高笑い
ずーっと協力してくれたチャンディさんはすごくおしゃべり好きです。移動中の車の中でもずーっと誰かと話してました。途中思い出したかのように安田にも英語で話しかけてくれます。1人でだまって人の会話を聞いているのが全然苦にならない安田は何を言っているのか全くわからない会話でも皆が楽しそうにしているのを眺めている時間が好きでした。ときどきチャンディさんはびっくりするぐらい大きな声で高笑いします。僕はチャンディさんがおもしろおかしい話をして笑っている今のカンボジアが大好きです。この人が笑っているカンボジアがずっと続けばいいと思っています。昨年初めてプノンペンを訪問することが決まった時、チャンディさんはクメールルージュの悲劇の生き残りだと教えてくれた人がいました。ポルポト派・クメールルージュ。昨年僕がプノンペンを訪問したときのブログにそのあたりのことが少し触れられているのでもし良かったらご覧ください。あの時代、きっとこの人は笑わなかっただろう。そんな状況じゃなかっただろうと思います。私なんかが想像できる以上にものすごくすさまじい状況だったと思います。そしてすべてが終わった時、カンボジアの多くの人たちはゼロからのスタートをして苦難の道を歩んで今を生きています。チャンディさんと同世代の人が極端に少ないといういびつな人口構造をもつカンボジア。この世代の人々も含めてすべてのカンボジアの人たちがずっと笑っているよう心の底から願っています。

■体験するということ
ジョンの自宅に泊めてもらって私はカンボジアの田園地帯に住む人たちの生活を垣間見て、1泊ではありますが体験することができました。「体験する」というのはある意味ずるい行動です。何故ならそれは日常じゃないからです。戻る世界が別にあるから「体験する」という言葉が生まれます。「戻るのではなくてこの世界が日常」という人たちから私はどう映ったでしょうか。「日本人がおもしろおかしく私たちの生活を覗きにきた」あるいは「蔑むためにきた」と思ったかもしれません。それがわかっていても私は体験者として多くのことを体験し、そして写真を撮りました。そして招いてくれたジョンのことを大事に考え、私に与えられた役割は「楽しむこと」ですからそこはしっかり純粋に楽しみました。あのファミリー達が見せてくれた漁にも参加したかったのです。ただ残念ながら私は泳げない・・・。宴も明らかに許容量をオーバーしたアルコール摂取。私が楽しくてしょうがないときいつも二日酔いになるのをわかっててもビールが止まらなくなる。明日のことも考えずに友と飲んで食べて笑いあう。そんな時間がそこにありました。それで良かったのだと今は思っています。

色々書いてきましたけど、そろそろ終わりにします。最後にまた飛行機から外の風景です。最後はもちろん関空への着陸。海の孤島である関空は周りは海ばかりなのですが、それでも確かに帰ってきたという証のために動画を撮りました。

これにて訪問報告は終わりです。Facebookなどを通して、皆さんのコメントや「いいね!」で本当に元気をもらいました。時々やってくる寂しさや悲しさを払いのけるのに十分な力をもらいました。

この旅にはテーマソングがありました。それは、きゃりーぱみゅぱみゅの「キミに100%」です。

ボクの気持ちの100パーセント届け届けキミに
そんな気持ちの何パーセントも練習が足りないけど
ボクの気持ちの100パーセント届け届けキミに
いつも変わらず元気でみんな笑顔になれるよ

自転車を通して、みなさんの「ボクの気持ち」を100%届けることができたでしょうか。

カンボジアの子どもたちも。

カンボジアの大人たちも。

このプロジェクトに参加してもらった皆さんも。

そして応援してくれたたくさんの人たちも

そして支えてくれた家族や友達も。

そして、もちろん私も。

世界中のひとたちが

ずっと元気で。みんな笑顔になれますように。

最後まで読んでいただいてありがとうございました(^^)