8日目(12月13日):自転車クラブまねじめんと!!

皆さん、こんにちは。カンボジア自転車プロジェクトの安田です。もう8日目。カンボジア滞在も帰国日を入れてあと6日となりました。家族の顔が見たい今日この頃です。

今日の朝一番にメールを確認すると!!!!

実は皆さんには内緒にしているもう1つのカンボジア旅の目的があったのですが、それはプノンペン王立大学で講義をさせてもらうこと。なかなか調整がうまくいかず、本決まりになる前にカンボジアに来てしまって、ダメ元で最後のメールを出してみました。「もうカンボジア来ちゃってるんですけど、講義できますかねぇ・・・」的な内容で。そしたら返事来ていました!!17日(月)9時から2時間も時間取ってくれているようです。決まったら決まったですんごいドキドキしてお腹もキュルキュルいう始末。今日からはブログを書くことと講義の最終準備に取り掛かる2つのワークを毎晩こなします(^_^;)

それでは、今日の本題に参ります。今日の行程は以下の通りです。

  1. 朝食
  2. CHIBACHROL中学校の自転車クラブにパーツを補給
  3. 古着プレゼント大会!!
  4. 奨学生を訪問
  5. NEAKTA HANGの自転車クラブにパーツを補給
  6. お昼休憩
  7. ANG SEREIの自転車クラブにパーツを補給
  8. HUN SEN KAMPONG TRALACH High Schoolの自転車クラブにパーツを補給

朝食

今日の集合は6時半。先のメールでめっちゃテンションは上がったのですが、でも体調はいまいち。なんだか体中に吹き出物ができてきました。疲れているときに表れる表情です。このままいけば今日中に下痢が始まります(^_^;)

でもまぁ寝込むほどでもないので出発。まずは朝食から。昨日と同じあっさり麺。昨日は豚だったので、今朝は鶏にしました。こちらも美味!

CHIBACHROL中学校の自転車クラブにパーツを補給

朝食後は本日最初のパーツ補給地であるCHIBACHROL中学校へ。もうこちらに来るのは3度目。お馴染みで大好きな学校でもあります。写真のようなのどかな感じでいい雰囲気の学校です。

早速補給されたパーツを確認して写真撮影。

次はお礼メッセージのビデオ録画です。こちらの学校もたくさんの子どもたちが集まってくれました。

歴代の自転車が集まってきてます。ほとんどの自転車でカゴが無くなっているのですが、理由を聞いてきました。悪路のガタガタ道を通ると前輪上とハンドル側の2点で固定されている部分がダメになってしまうのだそうな・・・ただ、カバンは肩にかけても通学できるので補給パーツのなかにもカゴは含まれていません。しかし皆さん、大事に乗ってくれていますねぇ!めちゃめちゃうれしいです!!

古着プレゼント大会!!

さて、自転車パーツの補給を終えたらチャンディさんが「古着をプレゼントしに行こう!」と言ってくれました。娘と娘の友達からサイズアウトした夏服を少量ですが持ってきたのです。昨年から始めた小さな取り組み。娘たちへの情操教育になればいいなぁ

というわけで昨年は併設の小学校から候補の子ども達を先生に選んでもらってプレゼントしたのですが今回はとても苦しい貧困になやむ1つの家庭を訪問しました。

その子の名はムーンちゃん。中学2年生14歳です。
※本人の写真がなくてごめんなさい。シナさんのカメラからデータをもらうのを今日は忘れてしまったのです・・・

その家の前では5人ほどのの子どもが立っていました。1人は上半身裸で何も着ていない小さな女の子。今回のプレゼントの対象はこの子たちのようです。

早速プレゼント開始。まずはその上半身裸の子に一番小さめの服をプレゼント。下の写真の右側の女の子です。

このレモン柄の服。うちの娘、そして私のお気に入りでした。小さくなって着れなくなってしまいましたがまだ十分に使えます。きっとこの子がずっとずっと来てくれるでしょう。

さて、この5人の女の子。皆が姉妹というわけではなく両親がいなくなった親戚の子たちも含めて一緒に住んでいるようです。子ども達だけでです。14歳のムーンちゃんがお母さん代わりということなのでしょうか・・・

詳しく話を聞いてみると、お父さんは出稼ぎで月に50ドルほど収入があるそう。ムーンちゃんには2歳上の16歳のお姉ちゃんがいて、こちらも出稼ぎしているのだそう。2人の収入がこのファミリーの主な収入源です。

ただ、それだけでは足りないので下の写真のような網かごを作って売っているのだそうです。1個3.5ドルで売れるそうなのですが、材料の調達が大変で休日に15キロ離れたところまで取りに行くそうです。

彼女の学費は別団体が奨学金で支援しているのだとか。家の前にボロボロの自転車が置いてありました。

「この子こそ、自転車が必要じゃないか?」とチャンディさんに聞いてみたら、その別団体が近々プレゼントするのだそうです。

厳しい環境・・・で、話はまだ終わりではありませんでした。いま一番の不安は夜だそうです。周辺に民家はありません。この娘たちの家がポツンとあるだけ。こうした家はギャングに狙われるのだそう。女の子を誘拐して都会に売り飛ばしてしまうのだとか。

「不安というか、なんというか・・・」

でも「夜はちゃんとカギをかけて寝るんだよ」としか言ってあげられません。

「誰か大人が一緒に住んであげれば・・・」とか「住む場所を何とかしてあげれば・・・」という思いが巡りますが、自分でできないことを好き勝手に言うのはとても残酷なことと何年も前にカンボジアで学びました。

「なんでこんなことになってるねん!」と強く思いますが、「私には何もできません。がんばって学校に通って自分で自分の人生を切り開いてください。」と応援するしかないのです。

奨学生を訪問

それで、毎年恒例となっている私が奨学金で支援しているリンナちゃん宅の訪問です。こちら私は話に夢中で自分で写真をまったく撮っていません。だから今は掲載できないんです。ごめんなさい。代わりに去年撮った写真でご勘弁。

こちらは2015年に初めてカンボジアに行ったときの写真。右から2人目がリンナちゃん。中学2年生でした。その隣はお兄さんで中学3年生です。

お兄さんは奨学金で中学校に通っていましたが、高校には行けずプノンペンで車の洗車の仕事をしていました。リンナちゃんは昨年中学3年生のときに何とか勉強を続けたいと願い、チャンディさんの支援を受けながら安田が高校に通う奨学金支援をしています。彼女は今高校1年生になります。二人とももちろんおばあちゃんの身長を大きく超えました。

さて去年訪問した際にはお兄さんはプノンペンで働いていたので不在。でも今年はお兄さんもいました。なんでかな~と思ってたら、なんかワクワクする話が聴けました。

といいますのも、こちらは4人兄弟で、この2人より上に姉が2人います。そう4人兄弟で男はこのお兄ちゃんだけです。そこで姉2人が、弟を中卒で働かせるよりも、2人で弟を支援して高校で学ばせようということになったそうです。だからお兄ちゃんも1年遅れで高校1年生になったわけです。

今はプノンペンの学校で、コンピューターと英語とハングル語を学んでいるのだそう。1部屋150ドルの部屋をなんと15人でシェアして、1ヶ月10ドルの家賃で済んでいるのだとか・・・しかし一部屋で15人とは・・・ジョンの出稼ぎ先の住まいのことを思い出しました。

カンボジアは男社会。高学歴の女性より、高学歴の男性の方がチャンスは多いのだとか。リンナちゃん一家はお兄ちゃんに投資するという一つの希望を持ったわけです。

さて、リンナちゃんの話をしますと楽しく高校に通えているそう。同じ中学校から進学した友達もいて楽しいんだとか。英語の授業も受けているということで話してみましたが、シャイなのかまだわからないのか意思疎通できず・・・だから・・・

「来年また来るから、それまで絶対英語一生懸命勉強してね!!今度は英語で話そうね!!!」と伝えてきました。

お二人の今の写真はシナさんから写真を受け取ったら掲載したいと思います。

NEAKTA HANGの自転車クラブにパーツを補給

さて、午前中にもう1か所のパーツ補給です。訪問したとき、ちょうどパンクの修理中でした。補給パーツは先に届いているので、そのパーツを使って早速修理しているのだとか。 

こちらは2年前の自転車プロジェクトが始まった年に設立された自転車クラブです。

このように2年間大いに使われた自転車たちが集まっています。プレートもボロボロで、字がもう読めません(^_^;)

そうそう、初年度はこのタイヤレバーを日本から持っていったのでした。カンボジアのタイヤレバーは先を潰してあるだけの鉄筋棒でスポークに引っ掛ける鍵部分がありません。なんで初年度だけかと言いましたら、次年度以降、自転車台数増加に伴い荷物が多すぎて一緒に持っていけなくなってしまったのです。

パンク修理も無事完了!!それでは補給セレモニーの開始です。

まずは補給パーツの確認。2年間使われた自転車ツールボックスに年季が入ってきました。ツールの撮影のあとはメッセージビデオの録画と全体撮影。こちらもすみません。データがいま手元にありません。

セレモニーを終えた後、学校の先生が自転車クラブの管理表を見せてくれました。この表の意味をチャンディさんに説明してもらって安田はとってもワクワク元気が出てきました。

この表の左には自転車ナンバーと”最初の”所有者の名前。最初の3行は青い字で何か書いてありますが、これは「高校進学」と書いてあります。この自転車でがんばって学校に通い続けめでたく高校進学を果たしたということです。もちろん高校はもっと遠いので引き続き自転車を使っているそう。そして赤い字は残念ながら途中退学した生徒のもの。通学には自転車が不要になってしまいました。

不要になった自転車は次に必要な人につないでほしいというのが自転車クラブの設立趣旨の1つ。そう、赤字の行の一番右にはメモが書いてありますが、それは新しい自転車オーナーの生徒さんの名前なのだとか。学校が自転車を管理し、不要になった子から新しい子へ自転車を受け渡しているとのことでした。

「すばらしい!!これこそ自転車クラブマネジメントだ!!」

と安田は歓喜の声をチャンディさんを通して学校の先生に伝えてもらいました。そして、この方法をコンポンチュナン州で共有して全学校でできるようにしてもらえないかとお願いしました。

来年の自転車セレモニーにはこの学校の先生に成功事例として話してもらえないかなぁとラインでQちゃんと話していました。

さて、集まってくれましたみんなとはここでさようなら。学校がしっかり管理してくれるから安心です。補給パーツも届いたのでどんどん修理して長く使ってくださいね!!

やぎぃ~りぃ~のわたぁ~しぃ~♪&お昼休憩

さて、お昼休憩。チャンディさんがおもしろいものを見せてくれました。さきほどの中学校はトンレサップ川の近くにあります。こちらの写真の対岸に見えているのは島。川の中に島があってそこに人がたくさん済んでいます。だからこんな交通手段が!!

小さな渡し船に子どもたちが自転車とおもに乗っています。向こうの対岸に渡してくれる船です。1年契約で15ドルなんだとか。時間が来て出発するも、遅れてきた子どものために引き返してくれる、とても余裕のあるゆったり船でした。乗ってみたいなぁ・・・

さて、お昼に入った食堂で、よく見かける赤いコーラ缶を見つけました。ただ上部には「コーヒー」の文字とコーヒー豆のイラストが。どうもコーヒー味のコーラのよう。コカコーラが作っているものです。トライしてみましたが、安田の口には・・・めちゃめちゃ合いました!!これは癖になるかも・・・日本に帰ったらコーヒーとコーラ混ぜて飲んでみよう!!!

で、お昼のメニューはこちらの卵焼きとかスープとか色々4品ほど。皆でシェアしながらおいしくいただきました!!

ANG SEREIの自転車クラブにパーツを補給

午後からは2校のパーツ補給です。まずはこちらのANG SEREI中学校。まずは早速補給されたパーツの撮影。

そして、ありがとうメッセージビデオの撮影。学校の先生が「みんな集まれ~!」と声をかけると来るわ来るわの大集合。もう間違いなく100人以上います。
※なんか、メッセージビデオの子どもの数に差がありますが、それはもう仕方がありませんので、自転車クラブ設立、補給にご協力いただきました皆さん、どうかご容赦くださいませ。

こちらも往年の自転車たちが、やはりカゴのない状態ですが大活躍していました。

ビデオ撮影終了後、こちらの先生も管理表を見せてくれました。こちらの写真は修理履歴台帳。どの子の自転車がどの修理パーツをいくつ使ったかを管理しています。これで交換パーツの在庫を管理しているのだとか!!

もちろん再び・・・

「すばらしい!!これこそ自転車クラブマネジメントだ!!」

と安田は歓喜の声をチャンディさんを通して学校の先生に伝えてもらいました。そして、この方法をコンポンチュナン州で共有して全学校でできるようにしてもらえないかと再度念を押してお願いしました。

そういえば、明日は昨年の活動エリアだったカンポット州でのパーツ補給です。こちらの学校のように自転車クラブの管理が行き届いているといいですねぇ。今から楽しみです。

HUN SEN KAMPONG TRALACH High Schoolの自転車クラブにパーツを補給

安田&チャンディさん、怒っています。

何がって・・・・ひどすぎる。何がって?はい。これから書きます。

今日の最後はHUN SEN KAMPONG TRALACH High School。そう、中学と高校の併設校です。現在の首相の名前がついている学校だけあって新校舎が建てられるなど比較的環境の良い学校でもあります。

こちらの学校に自転車クラブを設立したのは一昨年。ちなみにオーナーは安田自身です。(ほんま自分がオーナーで良かった。これが他の方だったら申し訳なくて・・・)

まず、何を怒っているのかというといくつかあります。その1つが自転車クラブのプレートが無い。これまでもプレートはしまってあって私達の訪問に合わせて出してくるところはあるにはありました。ただ、ここの学校はプレートを無くしてしまったとのことです。しかもあげくには「そんなのもらってない」とまで言い出します。

「なんやとーこらーーー!!!!」と声を荒げるほど安田は子どもではありません。淡々とノートパソコンを広げ、2年前のデータを確認し、そのときに撮影した自転車クラブの様子とプレートが飾られている写真を最高の笑顔とともに提示いたしました。

でも無くしてしまったのは仕方がありません。しかも子ども達には全く罪がない。先生が悪い。先生のせいだから、子ども達は悪くない。だから気を取り直して補給パーツの撮影。

そして集まった自転車たち。

最後にお礼メッセージのビデオ撮影をしました。

「そんなん、プレートないぐらいで怒らんでも・・・」という声が聞こえてきそうです。そう、そんなのは安田がちょっと不機嫌になるぐらいで済みますし、チャンディさんも申し訳ないと代わりに誤ってくれるぐらいだし、そんなに大問題ではないのです。でもこのあと、チャンディさんも怒り出します。

それは補給パーツの確認のため自転車クラブの部屋に移動したときです。きれいに保管された自転車工具とまだまたたくさん在庫のある自転車パーツが2年前とほぼ同じ状態で残っています。なんでこんなにきれいなんやろう?そもそもこんなに残ってるのおかしいやん。それやったら、今回の補給いらんやん。

チャンディさんが先生や子ども達に尋ねてくれました。それは新しいマンモス校にありがちなのかもしれません。校長先生や他の教員と生徒との距離がものすごくあるのだとか。だから子ども達は「修理したい」って言い出せないというのが一番大きな理由のようでした。この答えを聞いてチャンディさんも怒りだすわけです。

補給パーツはもう一度教育委員会や他の学校と相談して、支給先を考えるのだそうです。でもすべての自転車クラブに今回は補給しているので、どの学校も今は十分。だから分配するか、必要になった時に支給するかするそうです。

だから、お礼のビデオは撮りなおせないので、先の「ありがとうビデオ」はそのまま使ってほしいとのチャンディさんからのお願い。なんだかやるせない気持ちでいっぱいですが、仕方ありません。何度も言いますが、子ども達はまったく悪くない。学校が悪い。もちろん、この学校では先の2校のようなマネジメントはまったくできていませんでした。

これで終わりなのですが、終わりじゃない・・・

さて、一応これですべての行程は終わり。プノンペンへ帰ります。ホテルではなくてEDF-Cambodiaのオフィスへ。

「なんで?」

そう。行方不明になった自転車プレート1枚がどうしても見つかりませんでした。だからオフィス機器をお借りして予備プレートを使って作り直そうということになりました。

こちらがオフィス。先週も訪れました。シナさんに「Wifiのパスワード教えて。なるべく厚い紙をプリンタへセットして。あと文具いくつか借ります。」とお願いして作業開始。

Wifiの設定して、こちらのプリンタ(HPでした)のドライバを入手してインストール。スムーズに設定も済み、自転車プレートデータを印刷します。それを予備で持参したプレートに文字データ部分だけをハサミで切って貼り付けます。もちろんラミネートなどはありませんので強度に心配がありますが、今の状態でできることはこれで手一杯でした。

さて、作業終了後、チャンディさんが夕食に誘ってくれました。行程にも本当は入っていたのですが、残念ながらお断りさせていただきました。

「なんで?」

体調不良です。帰りの車に酔ったのと、3時ぐらいからゲップがよく出るし、お腹もゆるい・・・今日のブログの冒頭でも書きました通り、吹き出物の続きのいつもの症状が出てきました。こんなときは何も食べずに寝るに限ります。

その旨をチャンディさんにお伝えして明日の集合時間を確認しホテルまで送ってもらいました。それがちょうど17時頃。明日合流する予定の友人とも連絡が取れたし・・・あとは寝よう!!!

と思うんだけど、ブログ書かなきゃ・・・あと講演の練習・確認も・・・というわけで、ブログを書きだし今は20時。あらま。動画ないのに3時間もかかってるやん(^_^;)

今日のブログはこれでおしまいです。今から講演の練習して風呂入って寝ます。

明日は自転車プロジェクト最終日。カンポット州にて残りの自転車の寄贈とパーツの補給です。明日もがんばります!!!

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