訪問報告(7)今日も自転車クラブ2か所の設立と家庭訪問、でこれにて完了!!

img_20161222_062836おはようございます。朝からトンレサップ川沿いをランニングしてきました!その様子はまた明日しますね。それでは昨日(22日)の様子をお伝えします!!この3日間、本当に天気に恵まれました。(雨季が終わったからそうそう雨は降らないのですが・・・)

 

 

img_20161222_080049また朝食ネタから入りますね。こちらが今日の朝食・・・ではなく食堂でいつもいすわっているワンちゃんです。これはカンボジアの食堂ではよく見かける光景で、お客さんは食べた魚や肉の骨などをテーブル下のごみ箱にポイポイすてるので、それをあやかろうと待っているのです。テーブルに新しいお客さんがくるとさりげなく寄ってきます。まぁそんな状況ですから犬、猫、あとハエに囲まれての食事です。衛生面は・・・あまり気にしないでいきましょう。安田の胃腸は例の6本足を食しても現地の氷入り水を飲んでも今のところなんともありません(^^)

img_20161222_090222sさて、1つ目の中学校は同じコンポンチュナン州のNEAKTAHARNG Lower Secondary Schoolです。場所はこのあたり。しっかりストリートビューもありました(^^)到着するやいなや子ども達が集まってきました。今日も大盛況の予感です。この学校は青空のもとでも屋根がある場所で開催されました。「この下でやろう!」とチャンディーさんからの提案だったのですが、「スペース足りるかなぁ・・・」という心配はみごとに的中。img_20161222_093314-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc img_20161222_091141-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc img_20161222_091358-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc img_20161222_091436-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

中も外もいたるところで自転車修理大会が始まりました。

それにしてもここにある自転車は日本ではもう絶対に捨てられるだろうというレベルをさらに3段階ほど朽ち果てさせた自転車がたくさんあります。それでもタイヤ、ブレーキなどを整備すれば乗れるのですね。修理を諦められた自転車が自転車クラブの設立によってどんどん蘇っていきます。

「自分のものを修理しながら大切に使う。」

そんな当たり前のことの大切さを再認識しました。そういえば安田号のダイハツタント。長いこと洗車してないなぁ。この年末年始に洗車しようと固く誓うのでした(^^;

自転車復活のために必要な部品はタイヤ、タイヤチューブ、ブレーキ、ブレーキレバーが中心です。それ以外はかなり長持ちするみたいですね。タイヤは溝なんか完全になくなって所々穴が空いています。どれぐらい乗ったらこうなるのでしょうか・・・あとブレーキは重要です。前後輪ともブレーキワイヤーが切れていたりブレーキレバーが取れてなくなっているものも多かったです。車やバイク、時には牛も行き交う道を進むわけですからブレーキがなくては危なくってしょうがないです。

「みんなうまいこと修理するなぁ・・・」と眺めて・・・ばかりもいられないので手伝おうとしたのですが、やはり邪魔になるようで(^^; なんだかすみません。自転車修理、日本で習ったんですけどね。そのあと練習する時間がなくって・・・ごめんなさい。

見ている方が楽しいのでカメラとビデオで撮影しながら眺めることにしました(^^) で動画はこちらです。またまた笑い声あふれる楽しそうな修理風景を撮ることができました。三脚の先に取り付けたビデオカメラをビヨーンと頭上に伸ばして取っています。カメラのモニターに映ってる様子も子ども達は興味津々でした(^^)

img_8676修理の途中でまたまた指さし会話の本を手に話しかけてみました。自己紹介で名前を言い合ったり、年齢を聞いたり、好きな教科を尋ねたり。あとは日本語ではどういうか教えたり。会話のパターンは少ないのですが十分に楽しめました。その様子も動画がありますのでどうぞ。安田の髪の毛の寂しさとともにしみじみとお楽しみください(^^)

そしてチャンディーさんに通訳してもらって「クメール語でもいいし、もし学校で習ってるんなら英語でもいいから気軽に肩をポンポンして話してほしい。安田はもっとみんなと話したい」と伝えてもらいました。img_8688そしたらさっそく背中にポンポンが。振り向くとお嬢さんが「Hello!」と一言。英語きたー!!!英会話練習しといてよかったー!!というわけで日本のおっさんとカンボジアのお嬢さんが英語で会話を楽しむという素敵なシチュエーションのできあがり。ちなみに英語力は安田の完全敗北ですよ(笑)この子の英語はアジア訛りもなくネイティブに近い。きっと素敵な先生なんだろうなぁと。「英語勉強して何年?」「3年です。英語の塾にも通ってるんです」なるほど。「僕は中学校からもう10年以上も英語に触れているけどまだこんなレベルです」って言ったら笑ってくれました(^^)img_8690

それで最後に、もう今回の旅では使いそうにない安田の英語版名刺をくばりました。「将来、携帯電話を手に入れてインターネットができるようになったら是非メールちょーだい!ただしクメール語はあかんよ~!」と伝えました。名刺が10枚ほどしかなくってゴメンナサイ!ほんとにメールきたらかなりうれしいなぁ。また楽しみの種を蒔いちゃいました(^^)img_8693s

楽しいひと時はあっという間に過ぎていきますね。そろそろお別れの時間です。自転車プレートの前に集まってもらってありがとうメッセージを撮影しました。お別れするのは本当に寂しいけれど、この子たちの笑顔の前、安田が笑顔を崩すわけにはいきません。「自転車を大切に!常に笑顔で!笑顔が幸運を運んできます!」といったことを伝えてきました。

img_20161222_104210s中学校を後にし、次は家庭訪問です。途中、トンレサップ川沿いの道を進んでいくと牛車の列が。プノンペンとシェリムアップをつなぐトンレサップ川は両都市を行き来する旅行客向けのクルーズがあります。その乗客が途中下車してこのあたりを牛車で回るのだそうで。牛車にのって観光を楽しむ親子。その子どもと同世代で牛車の後ろを押す現地の子ども。ともに笑顔です。「家族で観光楽しい!!」「おとうちゃんの仕事手伝って楽しい!!」勝手な価値観を押し付けて、「こっちの子はかわいそうだ」とか思ってしまいがちですけど間違っています。子どもたちはそれぞれの世界で家族のそばで笑ってくれていればいいのです。

img_20161222_104538s牛車を前からみるとこんな感じ。このあたりはあちこちに牛がいるのでもう慣れましたけど、なぜか安田は牛を見るとうれしくなっちゃいます。酪農場もそうですが、あの牛舎のにおいも大好きだったりします。牛さんもこのあたりは草食べ放題でムシャムシャしながら牛車を曳いています。

img_8713sさて家庭訪問の1つめです。この後ろに写っているのが彼の家族のおうちです。右端にプレゼントされた自転車が写っています。ちなみに少し見にくいですが家の下に壊れてしまった自転車があります。学校まで片道10キロ。また自転車で通うことができます(^^) この子は14歳。国語が好きなのだとか。4人兄弟の一番上。両親はシェリムアップ川で漁師をして、また野菜や米を作る農家でもあります。訪問した時も川を挟んだ向こうで農作業中だということで会うことができませんでした。

img_8729sこちらは先ほどの子のお隣さんです。年齢は15歳。長男で下に妹が2人います。両親は同じく漁師兼農家。この子。とってもいいお兄ちゃんなんでしょうね。訪問したときに5歳の妹と遊んでいたし、訪問中怖がる妹の手をずっとつないであげていました。思わずほっこり。頑張れお兄ちゃん!!

img_20161222_125208img_20161222_125212さて、いつもの食堂でお昼を済ませたあと、いよいよ最後の自転車クラブ設立です。img_20161222_125819 img_20161222_125718
訪れた学校はHUN SEN KAMPON TRALACH High School。ハイスクールとありますが中高併設型の学校で生徒数は1500名ほどいるとのこと。場所はこのあたりです。5号線に面したこれまでの中学校とは異なった感じの学校です。名前のHUN SENはカンボジア首相の名前です。HUN SEN氏はこのコンポンチャム州の農家出身。農家から首相まで上りつめたのだからみんなの憧れかと思いきやそうでもないとのこと。ポル・ポト時代にクメールルージュ軍のプノンペン攻略に大隊長として参加しています。あの悲劇の歴史のなかでも重要人物なわけです。その後、ポルポト派を離脱しベトナムに亡命。ベトナム軍がカンボジアに侵攻しポル・ポトがタイに亡命したあと、国内の人民革命党再建の際に28歳の若さで外務大臣に就任しています。カンプチア人民共和国時代に様々な国との和平交渉に重要な役割を担います・・・私は政治のことはあまり得意ではありません。でもカンボジアの悲しい歴史は少しは勉強しました。このブログを書いている今日(23日)渡ってきた日本との友好の橋もこの悲しい歴史と関わっています。こんな悲しい歴史を繰り返さないためにはどうしたらいいか。それはやはり次の世代を担う子ども達へ教育という武器を提供することしかないのだと思うのでした。

img_20161222_130055s img_20161222_134128simg_20161223_102552少し話がそれました。5つ目の自転車クラブ設立の話に戻します。ここには合計17台の自転車がプレゼントされました。そのうち15台が女の子です。通学途中の危険度合からすれば当然そうなってしまいます。

到着するやいなやプレゼントされた自転車に乗ってたくさんの子ども達が来てくれました。活動が始まるまでの間、一緒にまったり時間を過ごしたのですが、指さし会話の本で名前は聞けるもののどんな字を書くのだろうと思って手帳に書いてもらいました。

書いてもらったのはいいのですが、もちろん読めません。指さし会話の本に文字の解説もあったので少し教えてもらいましたがさっぱりわかりませんでした(^^;クメール文字は子音文字と母音文字が組み合わさって一つの文字になります。これまで訪れた東南アジアのミャンマー、タイ、そしてカンボジアとそれぞれ独特の文字を使っています。私にはぱっとみただけではどの国の文字かわからないのですが上座部仏教の経典が書かれたパーリ語がもとになってるとかなっていないとか(適当ですみません。先日から読みだした東南アジアの歴史の本にそれらしいことが書いてあったような・・・)

img_8746sさていよいよ自転車クラブ活動が始まりました。この写真をご覧ください。他の学校と全然違います。自転車クラブの講習部屋を用意してもらいました。皆さんきちんと並んで座っています。このとき感じたのは「着ている服がカラフルでみんなオシャレな子が多い(もちろんそうでない子もたくさんいます)」、「みんな控えめでおとなしそうな子が多い」です。そして他の学校にあった”必死さ”が無いなぁと思いました。でも冷静に考えてみれば子どもに”必死さ”はあまりいらないのかもしれません。でももうちょっと夢中になってほしいなぁ・・・と思っていたのですが、安田の浅はかな推測はすぐに間違いだとわかりました。img_8781s img_8777s30分もすればこんな感じでした。みんなだんだん興味が出てきたみたいで椅子にじっと座っていられません。写真中央で自転車を修理しているのはここの自転車クラブの部長さんです。彼も修理がとってもうまかったです。2枚目に手伝っている風の安田が写っていますが部長の仕事を見て「あれとって!」の指示に応えているだけです(^^; でも自転車修理習っていてよかったです。次に何の道具が必要かわかるので作業しやすいようにサポートできるようになりました。「私、失敗しないので」で有名なあのドラマの助手を務めている気分です(^^)

こちらの学校はまだ自転車のコンディションもマシでした。それでも消耗品はすぐに枯渇してしまいそうですが、国道沿いということもあり材料の調達もうまくいくと思います。

img_8796s今回も記念写真を撮ろうということになったのですが、最後なので私も入れてもらいました。何をかくそうここはヤスコン自転車クラブなんです(^^)みんなに交じって同じポーズで写真撮るのも楽しいですね~!みんな自転車大事にしてね~!!

img_8799sそして最後のコミュニケーションタイム。いつもの指さし会話本を手に色々と喋りました。中には英語を勉強している子もいて、その子達とは英語で会話しました。これだけたくさんの子ども達に囲まれる楽しさを知ったらもうやみつきになっちゃいますね。指さし会話帳、もっとうまく使えるように練習しておけばよかったです・・・ってパラパラ見てたら子どもの遊びやじゃんけんの仕方も書いてありました。あーっやりたかったなぁ・・・

img_8811sとっても後ろ髪をひかれながらそろそろお別れの時間というとき、車に向かう途中で「こんにちは!」と声が聞こえてきました。この写真の左4人(後ろに1人隠れています)は併設の高校に通うお嬢様がた。安田の隣にいるお嬢さんが「こんにちは」と声をかけてくれました。なんでも3年程前にちょっとだけ日本語を習ったそうです。「こんにちは」「ありがとうございます」「さようなら」だけ覚えているそうで。「それだけ知ってたら日本人はみんな親切なので旅行できるよ」と伝えておきました。残念ながら日本語の勉強はやめてしまったのとのこと。「声をかえてくれてうれしかったです!」とお伝えしてお別れしました。

img_20161222_152714s最後の最後に車に乗り込もうと思ったら自転車をプレゼントした子どもたちが来てくれました。そして工具と一緒に渡した軍手を返してくれます。どうも間違って入ってたと勘違いして返しに来てくれたそうです。「自転車を修理するときは危ないからこの軍手をつけて修理してください。日本の友達が作ってくれたメードインジャパンの軍手です。大切に使ってね」と伝えました。

img_20161222_152749sそれで折角なので記念撮影をすることに。みんないい笑顔です。日本のみんなが協力してくれてたくさんの笑顔と出会うことができました。そしてこの国の将来の事。ひいては世界の事。「世界中の子ども達に笑顔と夢を」の追求が大きく1つ進んだ3日間でした。

img_20161222_174147自転車81台と自転車クラブ5カ所のプレゼントを終え、キャラバン隊も今日で解散です。最後はみんなで軽く打ち上げしました。カンボジアの見たこともないKINGDOMビールで乾杯。このメンバーと初めて飲むビールは本当においしかったです(^^)最高の3日間となりました。チャンディーさんをはじめクルーの皆さん、本当にありがとうございました。私は皆さんや笑顔あふれる子ども達がいるカンボジアが大好きです。

というわけで、今回の旅のメインとなる3日間は無事に終了することができました。今回のプロジェクトにご協力いただいた皆さんには個別に写真又は動画を送らせていただきます。

自転車をプレゼント頂いた方:初日の全員の集合写真と、個別の自転車とプレゼント対象となった子どもが写った写真

自転車クラブをプレゼント頂いた方:自転車プレートが設けられたところの写真、活動の様子の写真や動画、ありがとうメッセージの動画

ただ、送信には少しお時間をください。なるべく早くみなさんにお届けできるようにいたします。

さて、次からは番外編としてこの旅の続きをレポートいたします。今後の旅程ですが、プノンペンには日曜日まで滞在。そのあと台北に移動して1泊して日本に帰ります。そこまでのレポートも併せてお楽しみください。

最後に改めて、自転車プロジェクトにご協力いただいた皆さん、皆さんの気持ちをしっかり届けてきました。本当にありがとうございました。感謝いたします。

 

 


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